生きざまそのものを愛車で表現する....。クルマ好きなら何時でも想い描く「ゆめ」ですね。
でも、自動車はその生い立ちが「輸送機械」であり、現在では世界的にかなりカテゴライズされたサイズと形態によって自ずと決まって来る枠の中でのデザインをあれこれやって「車種」として商品の特徴を売り出され、購買者はその中から生きざまに合ったものを選ぶというマスプロダクションの中を泳いでいます。マスプロを選ばなければここまで身近にならなかった商品社会なのです。車種として細分化される商品も、勿論いろいろなニーズに合うように検討されてはいます。ところが乗用車的使用を期待されるカテゴリの中に、商用車の一部ユーザーが施す特装のような際だった目立ち方をするもの、或いはさせられるものはなかなか滅多にあるものではないのです。
一時流行った「デコトラ」は、あれはあれで案外交通事故抑止に効力があったといいます。現在ではプリントラミネート看板技術を駆使し、派手なカンパニーイメージキャラクターを荷箱一杯に展開する等が一般的になっていますが、それらが目に入ることで周囲は注意を常に喚起されます。同時に宣伝にもなるのです。カスタマイズという見地以前に、高価なトラックを使い有効に荷を集める為に、オーナーは目立つことを常に腐心します。この心掛けは、乗用車をカスタマイズする人のそれにも似ています。が、専用の作業をする為に作られた自動車は兎も角として、独創性やアピアランスの為には、乗用車はかなり小さいので、簡単には目立たないことと、マスプロにはつきもののブランド性が現在ではそれなりに育っている為、先に先ず手軽なマスプロ品の高価品とか変わった品で目立っておく、カタログ優先の買い物に帰結し終止となるのが普通です。但しマスプロは、凡庸を良しとして展開されます。ファッションやファニチャの世界を見れば、凡庸の必要性を極めて強く感じることが出来ます。私達が受けて来た教育も、大概は凡庸で均一な性能と人格を、形成出来ずとも覚えさせる為のものだった筈です。丸より四角い建物が主流なのは効率の為で、それは大方の地積が直線的測量線で分かたれているからですし、その中に納まりが良いのは四角いものです。紅白の縦縞のスーツでオフィスが埋まっては業種が変わってしまう。コミュニケーションがとりやすいように方言と標準語にモノイイを分かち見知らぬ人と話すには標準に合わせられるようにする。これらは、社会的にみれば親切この上ない「制度」で、有り難い「規格」なのですが、世の中案外、制度や規格だけでは稼ぎ切れないものです。それらを上手く使い、乗り越えてやがてそれらを牽引する立場になった人の多くは、最早ワークスーツも四角い部屋も必要なく、却ってそれらは思考を阻害する檻となってしまうでしょう。
自動車は「外套の外に着る着物」です。自己表現と主張をこれをつかってしない手はないので、かなりの数実践されて来はしました。
自動車で表現するのはそれ程魅力ある行いなのですが、限界は案外近くにあります。先ずそれなりに安全規準を満たしている必要があるからです。内外共に危険が確認される自動車は、道路に出ることが許されません。その次にある制約は、それが極めてブランド指向の高い商品だということです。全然知らないメーカーが造った自動車は、今現在存在していないということ自体が極度な制約となるのです。これはその実安全規準等より巨大な壁で、何がベースが分からないようなカスタマイズは、「お祭りの山車」を造っているのと何ら変わらない行いなのです。目的や嗜好は汲み取れても、価値がないという訳ですね。
案外、想うままの一台造りは、直接触れない障害に阻まれる、難しいものなのです。
しくじっても、金を掛けてしまったからトリアエズ使わなければならないけれども、「恥ずかしい」のでは長く愛せる自分の一台にはなり得ませんし、危険を感じるようでは尚更、愛用は出来ません。大切なのは、これらの障害を呑み込ませカスタマイズに結び付けられるセンスでしょうか。 ディフェンダーの「顔」は、もうそろそろ知らない人が居ない位広まって来ました。まあそれも日本でだけの事で、諸外国では元々著名な車種なんですが。平面が多く、カスタマイズの条件でもあるコーチワーク(車体加工)やペイントワークにも好条件です。問題があるとするならそれは「英国車」がもつ硬いイメージですが、これも見方を変えれば、極めて誠実な商品価値をそれだけ強くアピールするものとして利用出来ます。
弊社は長くカスタムカーの実績を積んで来ました。母体の良さを損なわず、貴方の夢をクルマに描くお手伝いをさせて頂く用意が、整っております。
生憎の生産終了も、ディフェンダーをカンバスにカスタムを志向するユーザーにとっては追い風です。ただでさえ目立つところをカスタムで、さらに目立って生きましょう。
==============事例================ 事例は、あくまで拝見して参考にさせて頂くため、オーナーの深いご理解を得て公開させて頂くものです。おなじものをという御希望に向けた宣伝ではありませんので予めご了承下さい。素晴らしいセンスで纏め上げられた作品です。
ラスタカラーを上品に使い、ハイレベルで仕上がっている一台です。コーチワークも一見の価値があります。
大変お金も掛かっていますが、ディフェンダーベースにおけるカスタマイズの見本ともいえる作品です。
余り見かけと乗り心地を変えずに、視線を独占したい。この場合のお勧めは「目立つ色使い」に尽きます。
誠実で、頼りがいのある目立ち方を選ぶには、なんといってもこの「あかいろ」でしょう。
ふつうカスタムというとこういう感じかなという、佇まいというキャンバスを逆手にとったコマーシャルデモンストレーションの一例です。
車体に一切手をつけず、その代わり現れる「違和感」に注目を集める。メディアライクな手法。
アフターパーツを使ったボディコーディネイトはディフェンダーの楽しみ方で最も際立つことです。弊社得意の黒仕上は、この無骨な四駆を都会でクールに楽しむ一つの御提案ですが、さらに手を加えてより重厚に。
いたずらに衆人に見せず、乗車出来る人のみが感じることを許される。こちらはディフェンダーのキャビンワークとして秀逸なお手本です。ただならぬセンスが現車オリジナルを「全く損なうことなく」しかも「メーカー標準の高級仕様」かと勘違いしてしまいそうな別世界へ誘ってくれます。
シートの事例をもうひとつ。こちらはスポーツタイプのシートワークが際立つ仕上がりです。つくりこみはパネル回り迄及びますが、上品で、これもメーカー仕様と見られて当然ですが、先に御紹介の仕上と同じく、大変、高価な改装です。
こちらは前に座って運転してみたい、と思わせますね。
ドーモビルでしょうか。
いえ、実は弊社オリジナルの110キャンパーです。ポップトップルーフの仕様は本家から頂戴しているものの、単なる真似ではありません。買い換えを御憂慮される程低走行の御愛車を、多額を厭わずキャンパーにリメイク。でも、これなら定員はほぼ同じまま、日常普通にお使い頂けますね。