ランドローバーをひとたび離れますと所謂観光客です。衛兵の交代式を観たり、やっぱり致します。
曾孫さま迄お持ちの女王陛下、長い在位実に御苦労さまです。でも、なかなか、代わる人、思い付かないですね。王室には大勢、お世継ぎみたいな人居ますがね。

いつもながらですが、この旅行はロケットツアーなのです。スケジュール的には殆ど余裕が持てないものです。でも少しは英国の風というか、雰囲気というかには触れるようにしています。

古い大きな建造物や一部の施設を除いて、英国の都会は日本のそれと比べてもスケール感にそれほどの違いは感じません。しかしひとたび郊外に出ますと、都会からほんの僅かしか離れていなくても、ハッキリと密度の違いが感じられるようになります。日本でいうなら東北や北海道のような感じでしょうか。だれど常に世界の最先端を行くデザインを生み出し、反面旧いしきたりに傾注する姿勢など、日本では感じられない風があります。

業として英国車を扱う以上、この古さと新しさを混然として一つの形とするセンスには決して挑戦してはならず、受け入れなければならないものです。それがあっての英国車、英国のモノなのです。

ディフェンダーとの付き合いも遂に二十年を超えました。これほどの長い間、落ち着いて一つの銘柄と向き合い、暮らして来られようとは、今振り返ればその当初、思い付くことはなく、またこうして次のシーズンに向けて進んでいけるのも、それが持つ味わいや形に抗うことなく御提案申し上げることで、御愛好の皆様に守り立てて頂けた結果と考えます。お陰さまで長期に亘り事業を支えてくれる優秀なスタッフにも恵まれ、二世代で店に就くことも出来、今期を、そしてまた将来に向けて、多くの皆様とこの特別な国の格別な思いを載せた車たちを共有させて頂くことが叶えば、誠の幸いに存じます。

今回のショウでは、キャメルの一団を始めとする幾つかのキーポイントに恵まれなかったことなどがウェブマスターのモチベーションの昂揚に影響したようで、掲載迄時間が掛かりましたことを、改めてお詫び申し上げます。彼ら出展業者の多くが長くTdiに慣れ親しんでおり、コモンレールエンジン車が増加して来る中品揃えを研究し切れない実情があり、昨今出展の傾向が狭まっております。アフターメーカーは事業の再構築をしている途上にあるものが多いようです。また、キャメルやシリーズ車のクラブたちには、一種の世代交代の時期に至っているものが幾つかあり、出展への協力連携が難しいようです。人生に幾度か反抗期や倦怠期があるように、ものごともまたそうした時期を持つものと思います。今年姿を現わさなかった彼らもやがて、時に馴染み、育ち、新しい提案を示してくれる筈です。また来年を、再来年を、楽しみにしましょう。

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