ランドローバーオーナー・ショウ2012
イーストオブイングランド・ショウグランド・ピーターバラ
2012年 9月 8〜9日

探訪記録

インジケーターによれば、まだ半分迄喰ってない。二日書いていれば普段なら八割方片付けて校正し始めているのにおかしい。
今年のレポートは想像以上に手強いです。ここまで素材を繰って思うのはどうやら今回は同行者に素人さんが居ないようです。それも社内スタッフだけなのではないかと。こうなると普段からの慣れや辟易や方向性も手伝い、コーナーワークというか興味の分散集約にめりはりが無くなっていきます。サービス性は自ずと下がります。素人さんが一人でもいれば慣れた人はホスト役に自然に就いていくので、その人目線ちう目新しさが素材に見えて来るものなのですがそれが全くない。確かに折しものユーロ不安で出展にも片寄りはあるのかも知れませんが、これまでの経験で大きな助けになったコレナンダロ〜みたいなカットがほぼゼロで、事件記事にはなかなか仕向けられないことが大きなロードになってのしかかってます。なので私も専門知識のみならず人生経験迄全開にして取り組まないと駄作になるぞ。

昨日のFC、反対側はこうしてめくってありました。おっかねえアオリはどこへやったんだ。後ろのベンチに座るのは、度胸いります。

これは昨日見落としたか。なんともまあどうでもいいけど随分無理するなぁという感じです。

スロープ板で簡単に出来ますけれど、かなり投げやりです。

たぶん、これも苦労を呼ぶ元か。

お店のディスプレイです。

3番109のピックです。何か変?。おおいいところ気付きますね。ボンネットがラップアラウンドになってない2番と同じものなんです。これは初期のものにありました。単純に2番の余剰部品を流用したものです。

ここ、3番のそれたる所以なんです。本当はここでモデルチェンジはしたくなかったのではないか、と思ってしまう一面です。でも個人的にはこのボンネットフードの方がシャープな印象で好きです。

電灯の山にはみ出しタイヤ。
何処かが抵触しやしまいかと心配になります。新しいものです。

新しいものも数年を経て段々このように化けていくものが目立って来ています。
値も良くなったので度胸いるでしょうがどの層にも頑張るユーザーはいるのです。

ヒッチに繋いでいた犬は何処へいった。デッキの玩具がお茶目です。

多分2000年前半の車ですが良いイメージに仕上がっています。

この前向きのスノーケルってどうなんでしょうね。
トラックのスノーケルが大体横とか向いていますのを見て、前を向けたら如何と聞いたことがあります。ところが、前を向けますとエンジンの調整が難しくなるということだったんです。クルマが走るとラム圧が掛かって流入量が増えますと稀薄になるということで、トルクが落ちたりするというんです。向い風になると尚更。ところが追い風で走ると影響が逆転する。その頃はまだコモンレール電子制御噴射なんてまだ開発途上でしたから、同じガバナ開度で燃料を増やせるようにするには多大な機械制御が必要だと。速度が影響する程なければいいんですがという話。今は燃焼状況を燃焼室からデータが取れます。そうなれば前を向けて走ったら走った分だけどんどん吸い込めでもヤッテいけるかも知れませんね。

MOAに差し掛かります。

昨今弊社でも、特徴を現車毎に楽しめるこれをお薦めする傾向です。

その他にも、中古車としても価値があるんです。
何しろ整備を過剰な程受けている当初年代を過ごしています。そのため中古車としてのトラブルに結構見舞われ難いんです。

無論、唯一無二とも言える特装を楽しめるのも利点です。基本的に放出ものですから、同じようなものが纏めて出て来るということが余りないのです。

こういうものをキャンピング車に改装しても面白いでしょうし、お仕事でお品物を運ぶのも一興です。

エアコンを付けて普通にお使い頂いてもいいですね。軍用ならでは、古来の細いタイヤがディフェンダーらしさを引き立てます。

オフロードスペシャルという印象の強いディフェンダーですけれども、同時に趣味性とかスタイル性能も兼ね備えていますので、後からこういう吃驚する程の手を入れるより元から吃驚させられるものを持つコトができるMOAは、目立つ方向では一考の価値があるんです。

案外お値段はお手頃なんですよ。

考え方によっては、壊れそうなところが極力省かれていますので何十年というスパンで見ると安くつきそうでもあります。ただ少々お勉強して頂かないと。24ボルト仕様が結構多いですし、何だか一般的ではない電装もついていたりします。そうした違いもお楽しみなのですが、それも含めて分かって居る人には面白い乗物になって参ります。

そしてもう一つ。ミリオタとしては、大戦中のモノがないということで、邪念に駆られることがないんです。これがジープでしたら止めはウィリスMBに射されてしまうんですが、そういう大将というか圧力を掛けて来る上役兄役そのものが居ないのです。だから何を持って来てもそのものがパフォーマー。

MBで普段暮らしているとやっぱり少しおかしいですし、実際持っていた私からすればありゃあ遅過ぎて働きにならないし危険でもあるけれど、こっちならほぼ現行の諸々のクルマ達と並んでダッシュ出来るんです。

それこそマシンガンが積まれていたようなフルルコネサンスを持って来てしまうと出番はおろか出先も選んでしまいますが、シェルなり幌なりで乗用に不安がないものであれば暮らしの道具として充分以上に働きます。

この一角は売り物もあるのですが普段は秘蔵にしているコレクション品も多いです。

そういうクルマはショウカーとしてこうしたイベントで活躍します。オーナーの多くがベテランつまり退役軍人という軍ものクルマクラブ特有の人材ですから、少々尖ったものでもサプライはなんとでもなるようです。それを利用して商売して居る人も勿論あり、ここローカルで考えればまた楽しいサークル活動なんですね。

では日本でこれをやるには、という感じのコトになりますが、他所の国の軍備ということだからやっぱり乗用かつ常用ベースで求めていくのが確かでしょう。

特別ローカルの面で見ると軍備そのものが事実上対外的に行使されることもないお国柄なのです。こちらは今でも世界中に兵隊として働く人を派遣する立場ですから日本のこれらとはそもそも佇まいが違って当然です。

ここらで一寸展示物のお話をしていきましょうか。

何やら武器が散らかしてありますし、クルマにも付いてますが、これらはここに来る前に既にオブジェとなるように加工されています。その筋の人のいう無稼動実銃というやつなんです。

ただこちらでもこれが誰でも持てるということには生憎なっていないようなんです。英国の銃の規制は日本のような体系がない、理不尽な厳しさがあり、普通の猟銃とて誰でもが申請して審査を受けられる(許可されるということではなく)ということはないんです。こういう武器然としたものは、このように動かないものであっても正常な部品を多く持っているものなので、これらを扱った経験が証明されるなど、特定の経歴を持って居る人でなければこのように取扱うことは勿論買い求めることも出来ないのです。

これら軍用車の放出を受けるにも単なる自動車商では難しいんです。軍歴のある人が然るべき筋を通して購買を申し出ると割り当てのように提案されるというもんだそうです。何かフェアがあってその時にバザーされるとかいうパブリックな放出ではないんですね。ただクルマなら一旦そうして野に出れば商品として売り回して構わなくなるんですが、出所はそういう理由で相当絞られて来る。そんな品だから中継して売る店もそれに応じて少なくなります。但し部品についてはMOA部品番号があり、部門固有の艤装ではない機能部品に関してはメーカーのルートでも求めることは叶います。

ここは誰でも入場料を払えば入れる見本市であり発表会場ですが、そうした情報の集約点でもあります。

このように出所不案内なものを日本のような遠く離れた土地で御案内する為には、そうした折にでも出向いてお話を通しておかないと何時迄経っても情報にありつけませんので、我々もその機会として活用する為行脚しているとも言えます。

もし、こうした軍用放出車輌を御希望なら、是非我々にお声掛け下さい。彼の地の彼らの手許にある売り物の中からお望みに近いものをご案内申し上げます。お納めするお品によってはエミッション関係についても突き合わせて通用するものをチョイス致しますので、いざ持って来て登録出来ないなどということは起きません。

ただ御理解頂きたいのは、いつも御希望に応じたものを御用意するのは無理だということ。特に御希望がある場合、幸運を除けば根気良くお待ち頂けますよう。

これらは、ここでも、このとおり、レアモノですから。

このような素晴らしいコンディションの1番に会えるのもここならではです。

普段なら往来にこうして置かれているなど考えられません。

ランドローバー車はこれまで世に出たうちの七割が実働しているといわれます。しかし1番まで遡りますと、元々の数が少ないこともあり、そうおいそれとは見当たりません。

幌を直している人は確かに大男っぽいですが、幾らそれでもどう見てもこのクルマがそんなに大きなものではないことをご覧いただけるでしょう。そもそもランドローバーは、戦後米国から提供された中古のジープ、 GPW やウィリスMBが老朽化の為数を減らしていることを憂慮し輩出されたものです。サイズやエンジンの排気量などはウィリスMBを規準としています。其れ故の小ささですが、MBにはない装置として充実したPTOへの期待があります。前後へトランスミッションから出力を取りだせるようにされており、エンジンの動力をいろいろな装置へ取りだせるようにしてあるのです。この機能は3番迄は受け継がれていましたが、以降はそれを必要とする人が居なくなったことから純正で用意されることは無くなりました。

これもやはり常連中の常連です。英国陸軍特殊空挺部隊(スペシャルエアサービス)が60年代にリビアに配置した警備隊通称ピンクパンサー部隊の実車です。

2番109をベースに72台が製作され現在でも5台が民間で動態で保存されているうちの一台だそうです。去年だか知人にここのアーカイブを見せていてそういうことを聞けました。序でにこのクルマのプレートはオリジナルで、公道の実走はしていない筈とのこと。

日本では田宮模型さんの1/35ミリタリーミニチュアシリーズにラインナップされている現行品でもありますからかなり有名なクルマですけれど実際は数的にその程度のもの。

そもそも英国の企業や王室がリビアに多数持っていた石油採掘の利権を革命政府から固持する目的だったようで、肝心のピンクパンサー部隊の業績はというと、秀逸故に却って革命側や世論の非難を集中、カダフィ政権擁立の後押しをしたような結果となっていったらしいのです。タイヤは低圧のバルーンタイヤで、砂漠でのスタックを低減する為のもの。前に突き出したスペアタイヤは砂地に突っ込んだ時浮力として働き埋まり込まないようにする工夫とか。ピンク色は元々このあたりの軍用車にありがちなサンディブラウンという砂色の塗装に比べ汚れた時のカモフラージュ効果がこの方が高まるという経験から実施されたといいます。後ろに六個並んでいる筒は煙幕を放つ火薬が仕込まれるもので、逃走する時に動作させるもの。一台に3名が乗り込み警備と制圧をしたそうです。

この先少しの間写真が諄くなります御容赦下さい。
Paranoid Speakerというブランドで押し出して来た今迄居なかった新顔なんです。こちらがやって来てることは結構幅広く深くて凄いんです。チューンナップパーツから車体のカスタマイズ、それもかなり都会的なセンスでやってのけているのです。


あと作の幌90に付けられているライトはHIDとLED。クルマの方の造り込も凄いですよ。


この90のトップ、分かりますか、カーボンクロスで巻いてあるんです。


デュアルバッテリーシステムなどもやるようです。


ダッシュパネルにはロゴが入っています。互換性を示す為にヘッドライトの交換実演。


テールランプ関係もLED化。


LEDポジションランプを埋込んだバンパーも売ってます。


白く光るポジションランプ、頭の上にはフラッドライトこれもLED。


どれも上手に纏まっています。


こちらのリアクウォーターパネルは開かせない方針。これもごたごたしていなくてなかなかです。ご覧下さいマッハホイルに似た五本足ですがこのスリムなこと。挙げ句共色に塗ってもう勿体無くて道走れない。


ネオディフェンダーの前向きシートの下につけるドロワー。


バックフラッドランプとバックカメラが仕込まれたユニット。ドロワーボックスの装着例。


アルミ削り出しの金具達です。クールですねえ。


びかびか、ぺたぺた、つやつやに纏まる都会的ディフェンダーの展示でした。


御一家でここへ乗り込んで来た。ボンネットの遮熱と防音で静かなPUMAをさらに静かに。


スリムなキャリアも都会的ですがルーフテントに充分対応しています。でもちゃんと細かいH3のライトが並んでいるの分かりますか。


その上メーカーが謳い込んで来てもおかしくない仕上がりのカズタマイズ。実にCOOL。うちでもやりましょう。

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