ランドローバーオーナー・ショウ2012
イーストオブイングランド・ショウグランド・ピーターバラ
2012年 9月 8〜9日

探訪記録

あ"〜ここに来てがっかり。まだ写真の数半分も繰ってない。

もう一発凹んでいるとまたこうした無茶な商売に出くわします。
フロントガラスに「こわれてるんだよ」と書いてある。少なくとも、イチから集めて作るよりは、大分楽。

概ねそういうことがいいたいんだと思います。余り手は掛かりませんという感じ。

門外漢のキャンピングカーを見つけました。

左、トヨタのランクル、右はVWのバンベース。

キャメルトロフィー車たちです。

スルーする気はないんですが、いつも同じクルマなんです。彼らの中に我々のお友達でもいれば話は変わって来ますが、こう毎回同じものを、しかも知り合いでも何でもない人のものをじっくり見て回る程呑気旅でないもので失礼。

少ししつこく一台を攻めますが、130のよくできた特装例として極めて目立ちました。素材も随分割愛しましたが結構あったので強く興味を引きました。

ドアから後ろのキャビンを改造し背後ろを広くしているのです。同じ二座でもこうしておくと室内置きの荷物も多く積めますし、楽な乗車姿勢が取れ、長距離を走る時に助かるのです。

恐らく主な目的は130オリジナルの荷台では前後が短いので伸ばしたいのだと思いますが、ピックのキャビンそのままを採用しないで少し損でも部屋を広げ、遠乗りをやり易くしている訳です。

クウォーターに無茶なつなぎを入れず綺麗に作り直しています。

なかなかやれませんよこれは。

こちらも毎年居る3番88なのですが、今年はこうきましたか。

おまるが何を意味しているかとんと見当が付きません。まちがいないのは、ここで用を足すやつは先ず現れないということ。

風になびくロールペーパー。元気良くはためくユニオンジャッック。この取り合わせ、非現実そのもの。

で、その一角は3番の牙城だったのです。

ただ、3番愛好家は、特徴として凝り固まっていないんです。年代的に70年代後半であり、自動車のありざまが全体として、オイルショックを含め大きくうねっていた時代です。3番そのものも2番とは違い、その造りに随分迷いが見られるのです。進むか留まるか或いは罷めてしまうのか。モデルチェンジへの多大なる期待と同時に失われるかも知れないという悲しさがユーザーのほうにもある。そういう時代だったんです。性能的にも前時代を踏襲していて、遠く日本からもアメリカからも大陸からも、新しい四駆のうねりが押し寄せて来ていたのです。ランドローバーもこの頃レンジローバーという新しい住処を模索し、外から中からこのスタイルのクルマが、仮令四駆の実用車としても生き残っていくかどうか。だからご覧の通りMOAがあり、ディフェンダーがありする何ともとりとめもない一群を囲いが巡っているのです。
3番は、当時としても現実離れした製品だったのです。惰性的に手直しされ、恐らく却って不便になったダッシュパネル、旧態のエンジンの流用はモデルチェンジとしては怠惰、世界的な風潮としてライトを車幅一杯に配置するのを求められたことだけに対応するなら、2番のアコモデションの侭、フェンダー回りだけ改めても良かった筈なのです。
ただ幸いなことは、丁度この年代に国連の平和維持事業が頭角を現わし、当初使用車輌としてこの3番が大量に求められたという時の偶然があったことです。好きとか何か特別な後押しがあった訳でない、ただヨーロッパ産の万能車としては多く用いられていて安定しているつまり丈夫だろうという理由で採用されたことは、その後このクルマがシリーズ90/110へと生き残りの道を得た機会でもありました。望まれて生まれた1番、認められ信用された2番に比べ、3番はそんな悲哀があったのです。
おまるの意味、分かりませんが、私はコシカケとかクソッとか自虐的な意味を感じました。


懐かしい、トゥームレイダー限定車。そうそう、アンジェリーナジョリーといえば、最近ではカンフーパンダのタイガーの声キャストで話題でしたね。ファンじゃないですよ。
なにそれ、って、まあ時は流れるってもんで。大体、もうトゥームって方に無理があるでしょ。クルマを除けば、ゲーム位しか誰も覚えてないってもんでしょ。時代はむしろ、ドリームワークスでしょ。

そのトゥームの向こう側にこれが。
これって何ですかと聞かれることがあります。邪魔じゃないかと。
この下の元々の孔はヒーターエアの取り入れ口なんです。
なんだそれだけか、と仰るなかれです。
ヒーターはデフロスターも兼ねているでしょう。まあ雪の日特にですが、上を向いて大口開けている孔からヒーターが雪ごと空気を吸込むんです。雪は解けないでダクトに当たり、溜まって、固まって、愈々ヒーターが効かなくなり、寒いだけなら兎も角フロントガラスを曇らせて大変になってしまうんですよ。
大雨の時も大変です。私、ヒーターから水がざばざば出て来たことがあります。

これがあれば、それが避けられる。軍用車に採用されていたののコピーです。
これ、欲しかったなあ。

FCです。綺麗にキャンピングカーに改造されていて大体そうとは気付かない。

ここまで来るとクラスAだと言ってしまって良いと思います。

さっきカンフー話が出ました。おっつけ現れます。こういうの。
ナカナカ、グッジョブ、ですね。

左、一時物凄く話題になりました五十万円くらいする高級玩具です。並の度胸じゃ買ってはやれない。
でもこうやってお子様が「ショウグラウンド」を闊歩して目立つ為のもの、ということが後々分かりました。多分皆、もうそういうもんだと思っている筈です。今回の一行の写真一千カット弱の中でこれひとつだけ、ありましたし。

右は救急車。3番ベースです。先程お話ししました、そういう時代に一気に増えたものなので、放出車輌としても3番がかなり多いんです。

ライトウェイトです。実は余り軽くない。2番時代から3番時代に掛けて軍用としてのみラインナップされていたものです。外装部品は大体専用のモノなのです。こちらもまた過ぎる時代の中で新しい生きざまを得ています。こうしてちゃんと塗装して乗用車になっていくと、なんだろう、ランドローバー?、と目立っていける。元々はハードトップがないだけに、一層怪しく楽しめますね。

ほら、色を選べばこんなに鮮やか。ちぃさいタイヤをつけて、現代の都会のど真ん中でも充分やっていけます。

左にスノーケルを出しているのはガソリンV8です。エンジンが太っているので右側への通路が開かないのです。V8本国にはないだろと思ったらどっこい結構あるんです。
速いですからね。

今風の小振りのキャンピングカーです。ポップルーフにして全体の高さを下げ軽量化し小型車でも楽に牽けるようにしてあります。

右のはどうやってウマに載せたか大変疑問ですがその後ろ、緑のの後輪踏んづけているので愈々ここには大変なワザがあると感じましたね。

ちょっと外れに居るFCも常連です。

もう皆がしっているクルマがあるのも歴史あるイベントの誇るべきところ。飽きずに出て来てくれるのは有り難い。

打って代わって、大分ロードな印象のディスカバリー3。シルガードとかに余り意味が感じられません。

もう一台。トレーラーはキャンプユニットに展開されるものでお部屋の一部を形成します。

太陽電池とか装備していて見かけの割に物々しい。タイヤは前とお揃いでおしゃれ。

こちら、こういうコーチワークを専門にしている工房が沢山あります。

前のディフェンダーは特に目を引きませんけれど、後ろ。
遠くからでもどうしちまったものやら心配になります。

決して事故車ではなく、キャンパーユニットになっているんですね。前にロードデッキを設けるところなんかナカナカの発想です。
これもタイヤがお揃い。おしゃれですね。

ディスカバリー3もやるときゃやるんです。

そしてまたどうやって載せたのか分からないが出ます。
本来のディフェンダーのサスペンションシステムを大きく見直さないとここまでは動かせない。だから下をじっくり見て欲しい訳です。

ロープのウィンチは随分普及して参りました。

個人的にもワイヤーよりこちらのほうが使い易いのではと思います。

そしてまた3番が目立っています。屋根に鉄板が乗っているように見えます。上の板は遮熱用途でして、これで大分室内が涼しくなるんです。私が持ってた3番は上の板が何処かにいってしまっていたものですから、ルーフキャリアにベニヤ板を敷き詰めて代わりにしていました。

何か、イベントがあったようで、参加車輌らしいのが集まっていました。

ゼッケンが付いているクルマばかりですね。何かそのイベントのコトが分かるものがないんですが、結構大きなラリーか何かだったようですね。

このリアのトンネルはこちらでは普及しているもので何もランドローバーでなくてもハイラックスみたいなピックアップによく付けられています。

はいこれ訳があります。

税制が、価値消費税として乗用車・貨物バン・トラックに別れていまして一番安いのがトラックと想像するのは容易ですが額の違いが大きくて下から倍倍倍みたいな感じなんです。だから本来バンが欲しいがそこまで予算がないということになりますとトラックを買って屋根をつけるという寸法ですが、その屋根もボディ然としたパネル工法を使うとバンとして税の差額を払って資格を受けないといけない。この方法は幌の代用として認められているのでそうした面倒がないという御国柄なのです。そんな訳で、日本で普及させるには少し無理があります。

無理といえば130のリムジンコンバーションも一寸無理を感じます。

凄い、という点ではこちらも相当なものですが、いろいろなところで随分はみ出る割には人数の収容性に乏しい感じですね。
サードに前向きシートを使っていたりしますんで一層疑問です。私なら、サードは全部対面シートにして12人乗りくらいにはするな。

3番の109なんですが少し長く感じると思います。

全長は110より短いのですが、3番はまだその後のディフェンダーよりディメンションが小さいのです。そのため相対的に長く見えるんです。
2200ccのガソリンエンジンは油食いそうですが実はパートタイム四駆だったりしますし小さいワンキャブなど低燃費指向のセッティングで案外腹持ちが良いのです。ディフェンダーの大きなガソリンエンジンに比べたら確かに速くはないがずっとよく走ります。2番は旧すぎる上ラジエーターの前にライトがあるなど後の互換性に問題ありですが3番はそういう点でも自由が効きます。燃費も手伝ってこうして長く使って居る人がいるのです。ヂーゼル車なら尚更でして、多分これはヂーゼルですが今メインとして使われていてもおかしくないです。

実はひとまわりして一日目を終らせようと駐車場に戻っています。ここから140キロ南下してロンドンに一旦帰り明日又やって参ります。

通りの目立ったクルマをチェックしておきます。

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