ランドローバーオーナーインターナショナル
ショウ2016
イーストオブイングランド・ショウグランド・ピーターバラ
2016年 9月 17〜18日
探訪記録
クロカン四駆でキャンピングが出来ると、バンやバスベースのキャンピングカーより踏み込んだ場所に乗り込めそうだし、今のようにオートキャンプフィールド業界が育っていない時期には欲しい装備だったことは確かです。
アメリカやヨーロッパで、カヌーやヨット、射撃などのスポーツイベントに随伴遠征致しますと、町で行なわれるものでもパーキングは「車中泊」のクルマで一杯です。射撃等は郊外で専ら行なわれ、近い町迄一時間以上掛かるのは普通で、それのみならずキャンプサイトまで用意されている程です。整地がされている施設では、見渡す限りキャンピングカー・トレーラーが、まるで見本市か即売会かのように並びます。ガイジンさんは職住接近環境がことのほか好きで、通勤に三十分掛かるというと呆れられてしまうのですが、レジャーやスポーツに於いては、「Do泊隣接」というのは当たり前。大体コーチやインストラクターは全員、宿泊所からの移動は最低限にと謳います。日本にもこの概念はもっと拡充すべきところで、事実そういう大舞台で好成績を納めるには、取り組みと暮らしとの切り替えが極力瞬時に行なわれるべきなのです。何千人も出場するシューティングフェスティバルでは、宿泊場所を射撃場どころか射座に極力近付けようと、開催の何日も前からキャンピングカーが行列し、取締を誘致してしまうこともしばしば。順番取りの運転手とプレイヤーは別人で、運転手に場所取りを任せプレイヤーは前日迄練習に勤しみ、場が開いた後からレンタカーで現れる程念を入れる人も結構居まして、到着したらレンタカーで運転手を帰らせるというのです。アメリカなどでレンタカーを借りると恐ろしくなる程オドメーターが回っていますが、そうしたシーンに触れると頷けます。このようにスポーツなど気合いの入った目的で、そうした努力は為されるべきで、それが浸透していない日本のプレイヤーが案外成績が奮わないというのは、納得出来るひとこまと思います。
ディフェンダーのような四駆小型トラックの、持ち前の攻撃的接近性を活用し、このようにまでして出来るだけ住環境をよくして、少しでもよい結果を求めようとする。沖縄を試合の日の朝出発して、岩手の会場の自分の試合の時間に間に合ってしまう日本人には一寸無茶か特殊な趣味かと見えますが、グランドモビリティが当然で逃れられない世界に於いてはそれも道理で為すべき努力なんです。少しでも長く努力して、少しでも長く現場の空気に触れ、その時一番不要な住を最短かつ最良の環境にする。車輌と同額かそれ以上の費用を掛けてでも、人間全てに一様に配布されている時間を無駄なく使う。情熱が結集してこれらが求められるのです。バンコン・バスコンも興味はありますが、これらは格別情熱を感じて痺れてしまうのは私だけではないのでは。そこで先程の放出品の救急車などを使うと、そうした情熱に空回りの努力が伴わず反応してくれるでしょう。それが放出する側の狙いでもあり、再利用の価値の見えどころなので、再徴税になってもよしとしているところですね。これを簡単に具現してくれるのがルーフテント。パーキングは無料だがキャンプサイトは有料、かつ現場から遠いのが専らなので、「こうすりゃタダだし近いじゃないか」というアイデアなんです。ルーフを横に扇形に開くドアモビルは、ルーフテントの格納版で、こちらの方が時代が古いのです。その後ウェストファリアが後側をリフトアップするタイプでVWのバンなどで商品化。日本でもマツダがボンゴをそのようにしてカタログで販売した実績があります。ルーフテントは車体に手を加えずにスリーピングルームを増設出来て、不要な時は降ろしておけるという、具体的な車体の利点を損なわない思いつき。
これには、いろいろ方向性があります。ルーフテントから始めて、クラスキャンパーに持ち替えることを進歩と見る場合もあるでしょうが、逆が進歩のこともあります。まさに、その人のアクティビティのスタイルを垣間見るシーンだと思います。
ではそろそろ、ぶらぶら集まった写真を見ていきましょうか。
アクスルを増やすのはずっと昔からのトレンド。何の役に立つかは疑問。
ルーフテントのみならずオールラウンドタープも展開。場所とってかなわんかと。
ランドローバーのシャシの痕跡もない。競技車です。
LEDヘッドランプは発展途上ですが勇気を持って試されています。
決して広くない車室内に大振りなロールバー。シートベルトは六点式が必須。ヘルメットも。
ネネオーバーランドは毎年かなり広いブースで展開。車輌の即売。
キャメル車やG4車の保存団体。派手で目立ちます。
小ぶりなシリーズワンは様々な仕様、様々な程度で結構多数が生き残っています。
フォワードコントロールは軍用かと思われていますが実は元々民生用キャブオーバー。
シリーズツー、シリーズスリー何れも相当数が現在も使われています。
ライトウェイトは必ずしも軽くはないです。幾分程度です。
ライトウェイトの原型はシリーズツーです。フェンダーの風情が変わるだけで別物。
130にルーフを載せると結構圧巻。黒いクルマのディスプレイ、ディフェンダーのパフォーマンスが一目瞭然です。
左はTDCi、右はコルベットV8に換装した状態。一杯一杯ですね。
外板をチェックプレートで仕上げたキャンパー車は車体をタープで覆ってサイトを有効利用。
居並ぶ旧車に並んで、オブジェ。
霊柩車です。
オフロードの必需品。オーバーサイズタイヤとウィンチ。
モーターの高性能高耐久化、ロープはスチールからファブリックへ。時代は変遷します。
奇妙な展示。手の込んだクルマですね。
デパーチャーアングルの確保に留意した設計のキャンパー。ポップトップです。積載能力のあるポップトッパーというところに御注目下さい。
電灯の進歩で、ラフエリアライトもこんなに小さく。再生エンジンは、間もなく需要が突出する分野でしょう。
スプリングは、オーバーウェイしてもレシーバーにきちんと収まります。
さっきのオブジェは内装もあるんです。
映画の一幕のような様子と、なんかあったような様子。
使いモノになる、救急車。内装を壊して転用するのはもったいないですね。
圧巻の展示。
下回りを洗うプールではありません。でもそういうのが欲しくなるダートトラック付き。
SUツインキャブV8、レッカーのメーター。
幌車。実は軽量化に莫大な貢献があります。きびきびします。