ランドローバーオーナー・ショウ2012
イーストオブイングランド・ショウグランド・ピーターバラ
2012年 9月 8〜9日

探訪記録

常々、御愛顧頂いている皆様に、毎年新しい発見をと期待して訪れる英国のランドローバーショウです。

ディフェンダーがモデルチェンジを敢行してはや5年、こちらでも、あちこちにその定着する様を見出せるようになって来ていました。でもまだまだ古い車達も健在、いや、これから活躍するという印象も強く見られます。

経営上は資本体系など紆余曲折を経験したこの数年間でかなり業態が変化したランドローバー本体を尻目に、ユーザーは変わりなく逞しく自分達の愛用車と向き合っています。
古くなることは悪いことではありません。逆に沢山勉強して、深く迄知り、理解することを思えば、十万キロ程度で寿命扱いするとか買い換えの機会とするとかは少しばかり焦り過ぎというものです。

昨今日本のみならず先進諸国の自動車環境は急速にエコ傾向となっています。まるでエコカーへ買い換えることがいいことのように思われています。しかし新しい車を作り出し古い車を捨てることで発生する環境負荷は、少々低燃費の車を求めて数年使う程度で埋め合わせられるものではありません。馴染んだものを上手に使ってゴミを出さないこと。一本づつのお出かけに分散していたことをルートでこなす研究をすること。そういうことが所謂エコに即効果を発揮するような気がしますし、その為には成る可く丈夫で長く使えるものを予め求めておく方法を先んじて学ぶべきでしょう。瞬間的にデータで見られる性能だけが必ずよいことを連れて来る訳ではないと思います。クルマに求められるものごとは、唯単に人やものを運ぶだけではありません。それを求める事業性を帯びている人は自ずとそれに特化し経済性が見られるものを求めるのですが、そういう皆様でさえ、異口同音に、力があれば速いとか速ければ得をするとか、数字こそ良い結果を齎すとか仰ることはありません。程々のモノを上手に使って時間を稼ぐことなのです。クルマは道具ではないから、動くことを見つめて使わなければ、稼ぎを残しては貰えないと仰います。

私達が扱うクルマは、道具、といえば確かに間違いなくその目的で作られているんですが、彼の地でもこちらでもあからさまに道具然として使われている形跡はありません。ライフスタイルを具現化するものとして、アピールする目的も大いに感じられます。多くの人が、圧倒的に長い距離と時間を同じクルマで過ごすここでは、心強い合方として愛車とのかけあいを常に勉強、時間を掛けて共に育って、老いていきます。

今のクルマは流通資産としての意味も強めています。新しいクルマを追い求められる方は幸いです。お持ちのクルマを待っている、時間を掛けて勉強した素材を活かす方に礎を残すことが出来ます。旧いクルマを乗り継ぐ方は幸いです。新しいクルマを世に送り出す資本を支えているのです。
エコなデータだけでは、ものごとは進みません。各々の人生、各々の生きざま。上手に繋がれば、自然にエコは生まれましょう。

ONE LIFE, LIVE IT.

二度とないこの一瞬も明日の歓びのためにあります。
人生は一度きり、楽しくやりましょう。

御精読に心より感謝申し上げます

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