ビリング ランドローバーフェスト2014
ノーザンプトン・ビリングアクアドローム
2014年 7月 25〜27日

探訪記録

シリーズIIIのルーフキャリア。これはCSWです。屋根に遮熱の為の二重屋根が載っています。シリーズ車の屋根回りはかなりやわいので豪勢なキャリアがあっても余り重たいものは載せられません。そのヤワさはディフェンダーになってからも同じなので、横転の危険がある時はケージで守ります。外側がベストでしょう。
余り関係ないように思いますが実は大ありなのが、ディフェンダーの後ろ半分を使って作ったカーゴトレーラー。これが走っているのを見ると「おお、なるほど」と感心しますよ。一体感がたまらなくおもしろいです。とはいえ、もう一台現車が必要ですから贅沢な遊びです。
アウトドア用ルンペンストーブ。いろんな仕様を試して来ました。煙突にウォーターヒーターを巻き付けるなんてのはなかなかのアイデア。
ここもそこかしこで焚き火が出来るところではありません。こうしたものを持ち歩いて焚き火の代わりにします。

おとなしくスッキリ纏められた90。

リアのアウターバンパーがアクセントです。ヒッチメンバーをビルトインしていますが、舵を切りすぎた時のトレーラーの角打ちをこれで抑えることが出来ます。

こちらは幅広タイヤで豪快な90。

下回りのガードもがっちり。ボンネットはカーボンで軽量化。フロントグリルもフラットにして、フォグランプを出っ張らせないようにしています。

左はそのフォグランプ。何と片目にLED6灯を仕込んでいます。こりゃ明るそうだ。
ルーフキャリアを地面に置いたのでは目立たないからか、足をつけて持ち上げています。これは去年まではなかった取り組み。彼らは過去の経験を無駄にはしていないのです。

先に、ミニの時と同じよう、と言った人の話をしましたね。レイランド、ローバーとメーカーを変遷しながら長く供給され続けたそれが終了する時、一番最初にクラッタのがアフターマーケット品のメーカーや販売者でした。ミニはそれ以下がない軽自動車ですが、だからこそ、何台も乗り継いでそれを必要としていた人たちは先を閉ざされたように静まり返ってしまったのでした。早めに新車を調達しようとすることに奔走し、ドレスアップはおろか、機能を拡充する考えさえも持てなくなってしまったのです。ディフェンダーはそれに比べるとかなり大きく、高価で、元々それを求める人のタイプも随分とミニとは異なりますが、これまたミニとは違って、新車を求める人と中古車を求める人の格差が大きく、既にモールドやジグまで用意して、より大型で高価な専用のアフターパーツを作る支度を整えているメーカーは、終了が齎すであろう静けさに予め立ち向かう準備をしなければならないのです。
ミニの時も、代替車種の用意は発表されていませんでした。ディフェンダーもまた同じです。アフターメーカーは、次に現れる穴埋め車種がどのようなものか、現れてみなければ分からないのですから、強制的に現状のマーケットと製品に固執させられているのです。あの時は結局穴埋めはされませんでした。今度のも、もしかしたらそうかも知れない。今のうちに、残り続けるであろう既存のディフェンダーへのアプローチをより強く、低額でそれを求めた中古車ユーザーにも打ち出し続けねばなりません。

お馴染みのチェックプレートボックスと、センターボックス。それなりの高需要なれど、ユーザーの声を取り入れる余裕はまだまだあるようで、年々進歩を見せています。
メスワゴンという厨房トレーラーにテントを載せてキャンプに使う方向。地味ですがよく求められていて普段から高速道路などで見かけます。車庫が極小さくて済み、使い勝手がよいのです。
メスキャンパーは、これの派生型。これがあっても厨房がない。これで厨房を引っ張れば完璧。
だからといって誰彼なくキャンプが好きという訳ではないのは日本人同様。休暇だからと皆でキャンプするということはありません。
放出品の救急車はシリーズ3です。そのままキャンパーベースに、高容積のバンにと用途が広いので人気があります。これは毎回どこのイベントにも現れているクルマ。所謂常連。
シリーズ3の顔だちは、旧車と現代車の中間の、際立った特徴あるものです。アメリカのを手本にした欧州の規制に合わせ、ライトを車幅に近付ける為にフェンダー配置とされ、ウィンカーはその外側になりました。しかしより力のあるターボディーゼルやV8ガソリンエンジンを搭載する為にはホイルベースを2インチ延長すると共にラジエータ位置を更に前へと移設せねばならず、83年にランドローバーシリーズは廃され、ランドローバー90/110の登場となり、この独特なグリルが引込んだスタイルを卒業していくのですが、トレッド幅は拡がり強力なエンジンによる駆動力を得て高速道路の運行や、高いオフロード走破性を享受されるようになったのです。
そのシリーズ3ですが今年のここではかなり元気です。
この車も大体毎年どこかで見かけるフロントに便器という奇抜な出で立ち。ワイドホイルが際立って一際目立ちます。まさかこの便器で堂々と用を足すことはナイと信じたいのですが果たしてどうでしょうか。

シリーズ2と3のSWのハードトップには、屋根の上に屋根が載せられています。これらの内装には内張りがないので、天井が極度に熱くなるのを防ぐためのものです。

しかしディスプレイはシリーズ1が使われていました。

非常に綺麗に整備されたシリーズ2の軍用車がありました。シリーズ車のエンジン配置はラジエーター液面をかなり高く置いた設定です。オーバーヒートによる災害の可能性を最小限にしようというもの。悪条件での走行の他、重い機械をPTO出力で駆動させられることを考慮されてのことです。この時代のメーターパネルはジープ同様の配置、見辛いことこの上ないので、後のシリーズ3ではダッシュパネルが取り付けられ、デフロスタやメーターの配置を現代的に改めています。
リビルドされたエンジン。LRに限らず、少し旧い車をお持ちの方は既に多少なり御利用の御経験お有りと存じます。今は、大体エンジンを機側でばらしてリビルトするというのは流行りません。精度を高め、後々の耐久に寄与する技術を蓄えた専門の製作所が成長しており、信頼に強く応えています。
新旧の内外装パネルの野天販売。大きくて送料が結構嵩みますので、DIYする人でなくてもここで見つけて持ち帰れば少しは安く上がるというもの。
選定に高度な情報量と企画力が必要なウィンチセットアップ。今はロープのウィンチが主流ですから、巻き物が嵩張ることと通りが滑らかなことが強く要求されます。ここまで足を運ぶと少なくともどこの何を買えば間に合うかが分かります。
メスワゴンキャンパーのユーザーがいました。他にも寝室だけのトレーラーワゴンがありました。一部だけポップアップして中で立てるようにしてあります。
原型を留めた状態ではいじり切ってもこの辺りまでではないかと思います。

結構いれこんだ造り込みであることが、わかります。

砂地などには強そうですね。

果たして何かを組み付けているのか修理しているのか。赤黒の110HTです。
足が動くところを見せたいディスプレイはいつもやってます。これは、そろ〜っとバックしていったのでしょうか。かなり難しそう。
こうした原型を失うほどの改造はこちらでは理由があってのことで私どもには参考程度となるものです。物凄いコースで競う競争車でオフロード四駆というよりむしろバギーです。
ルーフテントは収納すると荷物のようになります。容積は大体同じキャパシティのロッジ型テントと余り変わりませんので、納まりの良さと設置がワンタッチということを考えれば頼もしいアイテムで、キャリアさえ見合えば取付車種は選びません。
108のシャシにキャブオーバーを組み上げたものがフォワードコントロール。民需用の型もありましたがこれは軍用。
整備しにくくなったり、トップヘビーでの横転の可能性が上がる等、必ずしも高性能というものではありません。

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