まさに作品です
ディフェンダー本革カスタムシート作成

ディフェンダーには、本革シートのオプション設定はありません。が、しかし、ある程度入れ込もうと思うとやっぱり内装の主要部分である座席がビニールやファブリックじゃあねえ.....となりますのが人情です。長く使うと、硬くなってペリペリ割れて来るビニールや、汚れが沈着してしまいがちなファブリックより、革のヤレ加減が好きだと仰る方もおられます。普段の御使用にも、衣類を傷めにくく、化学素材のヒンヤリ感がないこれはお薦め出来るオプショナルです。

こちらは伝統の革製内装製作家の手作りによるもの。革の材質や色も自在に選べ、ステッチの形は勿論、色や糸の太さ、パイピングの配置(角を丸くするか立てるか)、果てはシートの深さ・沈み方等とってもディープなオーダーに自由に対応出来ます。今でもこんなことを出来る人が居るのかと、誰もが驚く匠の技。領域は既に芸術で、並の職工の細工ではありません。

当然ながら定額定価は全く無理です。恐れながら申し上げれば大変な高額が必要です。現車がなくては座りや見立てが合わせ辛いのでお車を長期間(1〜2ヶ月)お預かりする必要がある、まさに工事となります。しかし得られる仕上がりと座り心地は既製の本革シートシェル張り替え程度では絶対求め得ません。
主な高級車の価格の半分以上を占めるのは内装です。その中でもシートが占める割合はとても大きく、よいものを載せたければそれだけの出費は必要ですが、ディフェンダーはそもそも本革シートの設定がない車種。如何に料理し、味を引出すか。それが問われる選択でもあります。上手にやれれば、年式や走行距離など問題にならない価値をクルマに与えることが出来るのがキャビンワークなのですが、シートワークはその基本中の基本です。

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もう唸る他ない仕上がり、座り心地はまさに居心地。クッション材も純正品にこだわることなくオーナーのご意向に添うものを提供出来ます。


外からの見映えをどうしていくかというのも結構な問題です。シートは案外ガラス越しに見える車内の風景。落ち着かせるなら黒やグレー、存在をアピールする茶系・白系にご覧の赤など、深く追求する価値があります。

高級車系、キルトステッチシート作成も可能です。
最近、ロールスロイス系車種などで本格的に採用され始めたお洒落な風合いのステッチングですが、目的は少し違った方向の、文化的な成長から齎されています。
自動車がそれほど長期に亘って使われることを目していない、一時的な資材だった時代は、単に座り心地や流行でデザインすれば良かったものです。
しかし昨今、自動車は長い年月その価値を問われる資産となっております。製造から何十年を経てもそれを謳い続ける為には、内装の耐久性も同時に必要なのは明白です。特に座席はその用途から、車内で最も草臥れ易いものでもあります。長年人が次々座って、座りシワや片寄りが目立った座席は、クルマ全体の老朽感を助長してしまうのです。その為、より一層の手間を掛けて、より多くの縫い目で皮革を補強し耐久性を格段に向上、同時に長い期間リジットで快適な座り心地を提供し続けられることが期待出来、実際に成果のある製法が、キルトステッチです。

ディフェンダーは特にスポーティな車種でもあります。オリジナルのシートはとても硬いものですがそれには理由があり、座面から伝わるクルマの姿勢情報が、このクルマをより上手に使いこなす為に重要だからです。ただ、これは車種が何であれ、同じことだとも感じます。
こうしてオリジナルから遠退く施工を施したシートでも、その性能は失われてはならないものです。いや、むしろ、より高まるべきでしょう。デザイン力も問われて来ます。
長もちし、美しく、そして疲れず、クルマを綺麗に動かせる。よい座席造りには、深い憧憬と目的意識が同じレベルで必要で、それらを具現化出来るセンスを持った製作者は、まさしく乗車のプロフェッショナルでもあるのです。

この加工を施す場合の費用は、確かに大層な高額となります。しかし長くお車の価値を内外から高め、質感のよい座り心地をそのライフタイムに亘って得られる最良の施工でもあります。
お車に御乗りの間は、立ち歩くことも、寝転ぶことも出来ません。強制的に座り続けることを強く要求される作業が乗車というものであり、これは運転者であれ乗客であれ同じことです。良い座席を乗客に提供するオーナーは、より高い誉れを獲得するでしょう。
これらオリジナルシートのお求めは、単なる趣味の領域から遠く飛躍する、ホスピタリティそのものとも感じます。

素材色やステッチカラーはいろいろ御発注頂けます。こちらは、御趣味に合わせてお楽しみ頂く領域です。いろいろ思案して、これと思う色合いを御下命下さい。

色付きの革をいきなり使うのではありません。単色といえども、幾重にも塗り重なった最後の色と、地色にいきなり仕掛けた色では深みが違い、また、途中の処理の回数も耐久性に影響します。一番良くなることを計算して素材から作られる、本物のシートです。

なお、このサービスはディフェンダーに限らず、ありとあらゆるお車に施すことが出来ます。御愛用のお車を、より長く、強い愛着を以て使い続ける為に、座席のグレードアップはその他を美しく保ち続けることに並んで効果的・実践的な方法です。