レンジローバー・シリーズ2となりますと、足廻りはコンピューター制御が入り、常にアナライジングされており、下手にいじると動かなくなってしまうものです。また一旦このエアサスが故障すると、修理にはナンダカンダで百万近く掛かることもあります。
レンジローバー・シリーズ2は、重厚感が大きく増し、別の意味での押し出しと、同時にアップデートされたオンロード性能が嬉しいもので、人気をたゆまぬものにしています。それも手伝って、特に中古車としてお求めの方には、大変痛い出費になるのがエアサスの故障です。エアサスペンションのハイローコントロールとか、便利なようですがそれほど利用頻度のない機能だったりしますね。故障して傾いたりってことも頻発します。バルーンスプリングのひび割れ等は、大層なことはソウソウ起こらない迄も、タイヤのヒビでも気になる方にとっては大変な心配材料になってしまいます。いずれにせよ、いつかは何処かが故障します。直しても直しても、故障は起こる。そういう装置なのです。
そうまでして直す機能を提供してくれているとも思わないオーナーさん、いっそエアサスからメカニカルサスに転換してしまっては如何でしょうか。技術的には何も無理が無くなりました。問題を引き起こすプログラムに関しては、バイパスプログラムを追加することで、故障検知を解除します。総工費は修理代の半額程度です。車高の調整こそ利かなくなりますが、事前に指定して頂ければ高めにも低めにも対応出来ます。
それに、リジット感が増し、丈夫になります。
故障する前に、また故障を背負っているお車も、ご検討の価値あるワークスです。
自動車を、生産されたオリジナルのまま、あたかも作品かのように大切にすることも、まま結構なものです。併し乍ら、自動車がクルマと呼ばれる道具である以上、使う人持つ人が道具として使いやすいようにリファインしていかれる過程を持ったものがあっても全くおかしくはありません。実際、Usedのレンジローバー購入にあたっては、エアサスシステムは要チェックの最重要ポイントになるもので、新しいうちは兎も角、中古といわれるようになるとウィークポイントになって然るべき部品なのです。レンジローバーは、元々が高価な車です。価格故にも、勿論丈夫です。しかし、クルマである以上、古くなれば確かにそれなりに価値は下がります。そういう中で、今の価値に見合わない修理代が掛かるからといって、エアサスの故障の為に捨てられるものを目にすることは、喜ばしく思える訳が御座居ません。
エアサスを楽しんだ「新車なひと」から、年数を重ねて、その機能を必要としない人になっても、何も変ではありませんし、むしろそれは「枯れ」であり、肩肘張らない生きざまでもあるでしょう。
新車を夢見つつ、またはお好みで、中古のレンジローバーを求めて楽しむ方も、エンジンやらミッションやら雨漏りやらというありきたりなものの他に、エアサス迄心配事を背負うのはしんどいものでもありましょう。
時代と価値にあった手直しをして、末永くこの生まれも育ちも確かなクルマを世に残していきませんか。