普通最初はパーキングエリア等から見ていくものだが、今回は勝手が違い、いきなり会場内へ逃げ込むしかなかった。会場内も酷いが、パーキングは尚更田圃のようなありさまなのだ。
先ず目についたのはルーフテント。単に入口近くにいただけの話かもしれないが、これも都度、進化していることに気付く。
今迄は、仮令フライシートを張っていたとしても、入口は上空向けに暴露していた。しかし、今回は、所謂ポーチのようなスペースがつくられているものが殆どだったのだ。
骨を少し足して、屋根を伸ばせば良いだけのことだったのだが、そうしないで長年保ったということは、こっちは余程天気に恵まれた長期が存在するということだ。またよりによってそれがバカンスの時期でもある。これが雨の多い地域なら、出入りする度にテントの中に雨が吹込んで来るなんてワイルドな経験をするのは当たり前かも知れないが、彼らでは、濡れる為に宿屋並みの費用を掛けてキャンプ場に出向く必要はない、というのが「アウトドアライフ」の常識なのだ。その常識が、こう進化するのは何故か...。何も今日この頃雨模様だからではなく、ちょっとこうでもしないとならない位、ローカル全体で雨が目立つようになってしまった、とでもいった方が適当かも知れない。
受風面積が増えて、横風時に転覆しないかどうかは使ってみてから考えればいいが、兎に角これで見た目は勿論実際上もよりそれらしくなった、高機能テントになった、という、なまじ異常気象も捨てたものではない効果をみた。
艶消しのミルカーが濡れると艷ありとなる。じゃあ艷を消す意味がないではないか。
元々雨の時は視界が悪くなるから少々は、構わん....とでも、言い訳されるのが関の山かも知れない。
大抵のミルカーは、ショウで纏めて商談される。なかなかずらっと並べて店を出す程売れるものでもなく、数があるものでもない。
展示が屋外ということはそれでなくてもマンジリトしていられないような雰囲気があるのにこう降られては一層急かされる。がんがん降っている時は何でもないラリー車で興味もないが、ちょっと小やみになった時に通り掛かると、
おや、なんだねこのカラクリは?
と、誰でも覗き込みたくなる仕掛が実はあった。
普段はトランスファガードとして働く板を、油圧で押し下げ、スタック時に車を持ち上げて脱出しようという試みだ。
実際に使ってみる訳には流石にいかないが、効果があるかどうか、役立つかどうか、嫌に興味が後を曳く。
最初から晴れていればもっとゆっくり観たのに。
何せ今回は、いつものように膝をついて下を見るという行いを兎に角避けるのが第一なのである。
如何せん今回は展示場内でスタックする。フルタイム四駆が何だという感じである。
↑があれば......
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