Td5中古車販売にあたり
リファービッシュオンセール
を体勢として取り入れています

いまや、中古車販売花盛りで、現状コミコミ安値販売が半ば当たり前になって来ていますね。でも、ディフェンダーに関して、果たして何処迄それを迎合して頂けるか、またそれを実施して良いか、最近非常に懸念して居ります。
四輪駆動のフラッグシップ、そしてアイコン、さらにはその風体が醸し出す高い信頼性。但しそれらは何れも、高いレベルでの保守管理業務が伴ってのことです。況してや外車、善くも悪くも英国車ですから、おのずとその重要性はお分かり頂けようもの、と一蹴してしまうのも無理があると思います。
ディフェンダーは、LR正規輸入元の取扱が継続しておらず、部品の保有が乏しい年代車種がある訳で、もしそれがお客さまの保有環境に由り、市井の自動車整備工場さんなどにお預けになられるなど、専門性の薄いサービスを求められる場合等生じた折に、いろいろな面で負荷が露になる可能性も、なきにしもあらず、と考えねばならないのは、専門店としての立場からして当然なのです。

既に、Tdiは終了して十年が経とうとしています。Td5にしても、高年式とは言えない年代です。特に最近の業務状況としてTd5の整備依頼が激増しています。Td5車は多元的に見て非常に使い易くなっている反面、ヤリッパナシは通用し難いのかも知れません。
そうした事実を知りつつ、中古然としたお車ばかりをお納めしていては、結果として負荷をお客さまに転売するだけになることも往々にして起きる博打となってしまいます。オーナーさまがそれを吸収することを容認出来ない場合は短期間で不都合を抱えたままのお車が転売されることが繰り返される可能性があり、価格面での損失を被られるばかりでなく、ディフェンダーの価値そのものを失ってしまいかねない。いやそこまで突飛にならなくても、運行上充分危険だ、という憂慮もあります。この意識は、専門店だから事程然様に擡げられて参ります。
ディフェンダーは、大切にお使い頂ければ恐らく一生伴侶として働くクルマです。ランドローバーシリーズ1といった極初期のものでさえ、売られた数の七割は生きていると言われるものから一連の血統にあるこれは、時代に拠るアップデートを経験しているからこそ、尚更その可能性に満ちています。

専門店として、単純に新車の格安販売等にウツツを抜かさず、私どもが愛し提供するディフェンダーを見つめるなら、尽くせる限りのことを開発して実施せねばなりません。救う機会があるとするなら、生かす手腕が発揮出来るとするなら、それはお客さまからの修理オーダーの時ばかりではない筈です。そこで考え抜いた末、ことTd5に関しては、リファービッシュド・オンセールとして、次のオーナー様に御紹介する段階で、懸念材料を払拭して御案内することに致しました。
その内容を、このあと写真を漫然と並べて御経過をご覧に入れるのですけれど、お客さまの多くは恐らく「この部品は何だろう」とか「これは何処で何の役割をしているの」といったモノに出会われるでしょうが、重要なのは実はそこでして、見たこともないようなものの不具合や劣化の実体をお客さまは勿論、コレを見たこともないサービスマンの方に想像しろと言うのが不可能である以上、中古商品として御紹介する段階で、経験ある専門家の目でそれらを一通り観察診断そして凡その場合結果的に修理を必要とされます状況を経過させようとするところなのです。

簡単に申し上げて居りますが、これは我々としても冒険なんです。街で売られる同年式同型車、つまり競合商品が、やもすると百万円も安くなるようなことをするのです。入庫したクルマの状態にもよりますものの、大体ご覧頂くようなところを捲りますと、平均して百万は掛かるということから逃げず、敢えて手掛けるということは、競争することを考えていては出来ないのですが、よしんば当店からお求め頂いたディフェンダーを楽しく安全に何年かお使い頂いて、お出しになる折には改めて弊社を選んで頂いて、またこうした施しをして次の方に御紹介出来れば、この車はその誉を姿だけでなく機能性能共に引き継がれていこうものだろうと考えるのです。勿論さらに長くお使い頂く場合、弊社にお車に施したレシピが残っているのですから、より早く確実にウィークポイントにアプローチ出来ます。これは旧車となっていくお車を健全に保つ為に絶対必要な条件でもあるのです。

御存じの方も多かろうと存じますが、弊社は嘗てデ・トマソ車やAC車といった、大凡において手作りのクルマを専門的に提供する時代を経験しています。内外の主幹的スタッフも当時からの者です。そういうクルマの健康管理には、場当たり的対処で賄える部分は実に少なく、何時何をどうしたかといった記憶やデータがなければ何時迄も五割かそこらの成功率を追い求めるしかないのです。そうした経験を重ねる中で、たまたま縁があってより量産性が高いディフェンダーの専門家になる機会を得て今に至っていますが、実はその当時、ディフェンダーが今のようになるとは想像さえしていなかったのです。ヂーゼルは完成されたメカニズムだとか低エミッションだとかいう神話が、こうした形で崩れること等考えられなかったのです。特殊な手作りのスポ−ツカーに比べたら楽だろうという多少不謹慎な気持もあったかも知れません。実際マニュアルがある車種ですから、頭を抱えたきり膝迄抱えて幾夜か過ごすということはナイという保証があるのは事実です。しかしそうなってしまった今、努力してTdi、 Td5に関しても適合をとるに至りましたが、もし中古現状納入に甘んじていては、折角大きな経営資源を割いて受け入れた苦労もやがては水の泡になってしまうでしょうし、ディフェンダーはスポーツカーと違い、オーナーの生活そのものを支える能力もあるのですから、可能性自体を損なわず提供させて頂く方法があるなら、むしろそちらを選ぶべきと、考えるところからなのです。

手掛けさせて頂いた仕事に関しては写真を保存していますので御希望に応じ御提示申し上げることが出来ます。御依頼により実施させて頂く場合でも、単に御請求書にスレッドとして記載するだけでなく、お写真により作業内容をご覧頂くことが出来ます。「ナニこれ」とか「こんなものがこんなところにあったか」と都度驚いて頂き乍ら、その状態にも驚いて頂くことで、きっとご納得願えると考えますし、そのナニが直されたことを見て頂くことで、御安心をも手にして頂けるでしょう。結果として事後かなり長い期間、不都合なくお車を御愛用頂けることに繋がります。

多額を投じられる折角のお車ですから、単に経験や技術だけでない、愛情をも載せてお納め出来ることを常に願ってこの体勢をとるに至りました。

ちなみに上の例のお車は、車輌価格は250万円程度ですが、整備に百万円以上必要と致しました。今後十年十万キロを御安心の元お使い頂く為には、入庫現状でお求め頂くと程なくこの費用が求められることになるのです。このお車をお求めになった方はその心配がない、まあ100%とは申しませんがかなりそれに近く、修理から遠退いて頂けることは間違いありません。
さらに当店車は広域NOxPM規制適合、乗用3ナンバーにて全国何処にでもお納め出来ます。

なお、Tdi車に関しましては、その搭載期間が二十年に及んでいることから、状態の良い車体を選び、同様の措置を施し御案内申し上げます。

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