ランドローバーエンスージャスト ショウ
ビリング・アクアドローム ホリデーパーク
2006年 7月 20〜22日

おわりに

ノウハウを得れば、誰だって見世物だけの興行なら簡単に打てるし、宣伝の為にだけ出展者を集める見本市なら、少しでも商機を得ようとする関係事業者なら場を設けたいと思うだろう。しかし、毎度思うがここは、愛好家が自分で自分のアピールの為のブースを設けていたりする、ランドローバー愛好家の為の集まりなので、商売のことだけ考えていると一瞬で淘汰されてしまう厳しいフィールドである。如何に愛好家の手本になるか、また、リードしていける人望をアピール出来るか。ここに集まる愛好家を凌ぐ愛情を、ランドローバーの製品に注ぎ込めているか。また、愛好家の心の隙間を埋めることが出来るか。ここは「モーターショウ」でなく「ランドローバーショウ」。狭義であるが故に、達成されるべき条件が達成されていないと単に恥ずかしいだけ。皆努力してやってきている。熱心なばかりに、自分のブースをほったらかしにして見物に回っている商売人も多いのだが、皆気持ちは分かっているから、もぬけの殻の陳列棚から失敬したりはしないのだ。一所懸命が分かるから値切らない。ただし、責任を持って厳しく吟味するし、批判もする。見せる者は耳を傾け材料にする。ここは、提供する側される側が渾然一体となって時を織り成す。見物客の大多数は日帰りを予定していないので、同じ人に毎日出くわすから、翌日また声を掛け合うなんてのは当たり前だから、お互いを尊重しあう。厳しさと清々しさを感じさせてくれる場所だ。フードスタンドの売り子だって、フライドポテトというガイジン客には「チップス!」と窘める威厳を持っているここはイングランド。サッカーでは負けても、ガイジンには負けない。ランドローバーが好きな人は、車なら何でも好きな訳ではないようで、今漸くドライバーからユーザーへ意識変革している我々とは、ちょっとステージが違うから、私達らしい楽しみ方で接するのがよかろうと思う。
さもなくば、スッテンテンになって帰国する嵌めに陥ること間違いなし。

エンスーの海は深く広く、そしてまだまだ未知なのである。ディフェンダーの生産終了が、未知をより深くし、混沌をも呼ぶだろう。来年が楽しみである。

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