ランドローバーファンにとって、金字塔的なイベントだったキャメルトロフィーは、1980年第一回にはクライスラージープが車輌を提供しました。翌82年第二回から98年第十九回迄をランドローバー車で開催された経緯から見ると、二次的に関与したと見るのが妥当でしょう。しかしながら、世界が大きく好況の恩恵を受け、多数の参加者をふんだんに輩出した黄金期キャメルトロフィーは、やはりランドローバーを象徴する、アイコンイベントであったことに間違いはありません。
キャメルトロフィーが終了した理由には主催者が煙草屋だからといいます。格別合衆国に於いて煙草業者の宣伝が大きく制限されるに至り、サーキット等クローズドで行われる報道性も集約されているイベントならイメージだけでも伝えられるところが、こうもオープンでしかもコアイベントとなると、残念乍ら殆ど宣伝媒体とはなり得ません。

キャメルトロフィーに参加する資格があるのはアマチュアレーサーであり、プロレーサーは参加出来ませんでした。さらには生涯一度しか参加出来ないルールがあり、どんなに優秀でもその技量は一度きりしか発揮出来ませんでした。仮令優勝しても一銭も賞金はないばかりか、一応レース状のイベントなれど、目的は全てのチーム・そして全員が完走する為に協力することであり、それがランドローバーの愛好家を今尚この記憶に駆り立てる根源と思います。


展示車はどれも完全にレストアされた出場車です。レース終了後に売り出されたそれらを買取って保存している人たちがブースを組んで出展しています。

最終日夕方にはパレードをやります。出展者の愉しみでもあるようですが、これを目当てにしている来訪者も多く、ファイナルを飾るアトラクションとしての地位があります。

皆、来年もまた来るかな、と思うと、来年も来たくなるのでしょうね。

その後、2003年からランドローバー主催で始まったG4チャレンジは、イメージカラーをファイヤーオレンジとし、似たようなルールの下開催されています。

キャメル同様、車体は参加者が自費で購入する為、レース後は大抵転売され、愛好家が保存していくことになります。年代の新しいG4車は、古いキャメル車に比べると今は求め易いでしょうし使い易いだろうとは思います。

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LRO Weekend 2009